訪問看護ステーションが果たす役割
介護保険と医療保険に対応している訪問看護ステーションは、地域包括ケアシステムの要になることが求められています。地域包括ケアは、介護や医療が必要な状態になっても、住み慣れた地域で能力に応じてその人らしい暮らしを実現できるようにさまざまな支援などを包括的に確保する考え方です。この考え方を実現する仕組みを地域包括ケアシステムといいます。
具体的には、退院してから訪問診療や訪問看護、訪問リハビリテーションを自宅で受けられる社会、介護保険サービスだけでなく見守りや買い物支援など日常生活に必要なサービスを受けられる社会、地域の活動に参加することで生きがいをもって生活できるとともに心身の機能を維持できる社会、コーディネーターがこれらを切れ目なく提供してくれる社会を指します。地域包括ケアシステムは、中学校区を基本として整備が進められています。中学校区は、必要なサービスを概ね30分以内に受けられる日常生活圏です。
日本政府は、いわゆる団塊の世代(1947〜1949生まれ)が後期高齢者になる2025年をめどに地域包括ケアシステムの実現を目指しています。今後、訪問看護ステーションが果たす役割は非常に大きいといえるでしょう。
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